コーヒー

コーヒーの話① | コーヒーは豆?種?

こんにちは。

先日は、当店のランチタイムが初めての貸し切り営業となりました。

小さな店なのですぐに満席となるのですが、8名の方に来店いただいて楽しい時間を過ごすことができました。昼食のあとはコーヒータイム。そこで気づいたのですが角砂糖をホットコーヒーにみなさん入れられてまして、うちの店のお客さんは9割方ブラック(砂糖もミルクもなし)で飲まれる方が多いので、これは普段と違って珍しいです!

サイフォンでコーヒーを淹れていると、一斉にお客さまが近くに集まってこられ、質問や感想をいただきとても賑やかな雰囲気となりました。特にコーヒーに詳しくなくても、こうして興味を持っていただけたのは、客席とキッチンが近くて遮るものがないレイアウトも関係しているかも知れませんね。


これは、カウンターの皿にサンプルとして展示しているものです。

これは何の種ですか? 

ご質問をいただきました。答えは「コーヒー木の種」です。
ええぇー!? と驚かれたのは別の植物の種だと思われていただけで、コーヒー豆は本当は「豆」ではなくて「種」です。

種・・・植物の種のこと
豆・・・マメ科の植物の種のことを限定的にいう(大豆・エンドウ豆など)

「コーヒーの木」はアカネ科の植物です。なので本当は豆ではないのですが、マメ科の種(豆)と形が似ていることや発芽目的以外で使用するので「豆」と呼ばれています。

「コーヒーの木」は成長すると白い花を咲かせます。花が咲き終わったら丸くやや楕円形の赤い実が作られます。この実は完熟するとサクランボのように赤くなることから「コーヒーチェリー」と呼ばれています。そしてその実の中に2個の種が入っています。

私たちが「生豆」と呼んでいるものは、実(コーヒーチェリー)から種を取り出して精製して乾燥したものです。精製方法には世界の産地それぞれで工夫された方法があります。産地によって異なる味わいは、この精製方法による違いも関係しているのですね。

そして、その生豆は輸出されて、焙煎されます。

焙煎機です。

うちの店では、このオランダのGIESEN(ギーセン )社の焙煎機を使った焙煎所兼コーヒー店で、丁寧に焙煎(ロースト)していただいています。

生豆の状態では、コーヒーの香ばしい匂いは全くしません。焙煎して初めてコーヒー独特の味が生まれまるので、焙煎はとても重要な作業となります。

これは同じ豆(産地と精製方法が同じ)でも、「焙煎のやり方によって違った風味を引き出すことが出来る」ということになります。

 

熱のかけ方・焙煎時間の違いによって変化が生まれます。これは一般に焙煎度と表現されています。焙煎度を分けると以下のようになります。

  • 浅煎り(ライト → シナモン)
  • 中煎り(ミディアム → ハイ)
  • 深煎り(シティ → フルシティ → フレンチ → イタリアン)

全部で8段階、大きく分けると浅煎り・中煎り・深煎りの3段階に分けられます。さて、コーヒーの種(豆)を選んで、焙煎度が決まった状態になったので次は「豆の挽き方」をどうするかですね。豆を挽く器具を「コーヒーミル」や「グラインダー」(呼び名が違うだけで同じもの)と言いますが、これを使って「粉」にしていきます。

挽き方には何種類かあります。

  • 粗挽き
  • 中粗挽き(当店で採用)
  • 中挽き(当店で採用)
  • 中細挽き
  • 細挽き
  • 極細挽き <エスプレッソマシーンを使ったカフェラテ・カプチーノはこちら>

細かく挽けば出来上がりのコーヒーは成分が抽出されやすく、濃くて苦味が強く出ます。反対に粗く挽けば、薄味で苦味は抑えられますが酸味が目立ちます。また、コーヒーを淹れる器具に適した挽き方の目安があって、うちの店はサイフォン方式の器具を使っている事や焙煎度も考えながら、中~中粗挽きとしています。

最後に、コーヒーを淹れる直前に豆を挽くことが、とても大切です。
うちの店では、注文をお受けしたあと ガーーーッ!とやかましい音がしますが(笑)あれは豆を挽いている音です。粉の状態になれば酸化が進み珈琲を美味しく淹れることができませんので、いつも少々お時間をいただいます。

また次回、ブレンドコーヒーやアイスコーヒーについての記事を書きたいと思います。